院長ブログ SIESTA(シエスタ)
お伊勢参りに行ってきました。
僕の趣味は「旅」をすること。とくに一人旅が好きです。
「旅行」とはちょっとニュアンスが違います。
大雑把な計画は立てますが、細かい計画はたてずに極力その場の環境や時間の流れに身を任せるのが好きなので、ツアー旅行による集団行動は性に合わないのです。
なので、どうしても一人旅になってしまいます。
ということで、今回の旅の目的地は「伊勢」です。
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三月の中旬、二十年に一度の式年遷宮(建て替え)を迎えたばかりの三重県伊勢市にある伊勢の神宮に行って参りました。
自身初のお伊勢参りです。
なんか、身近な感じがいいですよね。
そんな伊勢に、今回はお世話になりました。
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伊勢の神宮にお参りする際に順序があります。
まず最初に、豊受大神をお祀りしてある「外宮」を参拝し、それから天照大御神をお祀りしている「内宮」を参拝します。
ちなみに外宮と内宮は約6㌔ほど離れた場所にあります。
ということで、まずは外宮へ。
遷宮を迎えたばかりの神宮は鳥居も新調されヒノキの良い香りがとても心地よいです。
早朝に行くとあまり人もおらず、玉砂利を踏みしめる音と鳥たちのさえずり声のみが響き渡ります。
いくつか鳥居をくぐり進むと御池があり、この先に豊受大神がお祀りされている御正宮があります。
御正宮の中の撮影は出来ませんが、この鳥居の奥に豊受大神がお祀りされています。
途中から雨が降ってきたのですが、 それはそれで蒸された木々の香りとポタポタと木々を伝って落ちてくる雨音が、厳かな雰囲気を演出してくれます。
以前はこの奥に豊受大神がお祀りされていました。
夕暮れには神楽殿を訪れお神札を頂き、この日は宿に戻る事に。
次の日は内宮にご参拝。
外宮近くに宿をとっており、そこの宿でレンタサイクルサービスがあったのでさっそくお借りして内宮へ。
内宮入り口。早朝にもかかわらず大勢の人達が参拝に来ていました。
鳥居をくぐり、118mもある宇治橋を渡り中へ。
外宮の火除け橋では左側通行でしたが、内宮の宇治橋では右側通行。
橋の下には美しい五十鈴川がゆっくりと流れています。
御正宮までは入り口から約2キロ。素晴らしい景色の神苑を通り奥へ進む。
一の鳥居をくぐり、五十鈴川のある御手洗場へ。
そして、ここ五十鈴川で手を清め(みそぎ)御正宮へ進む。
途中にあった大きな杉の木に手を当てる。何とも温かく、神聖な気持ちになりました。
そして天照大御神がお祀りされている御正宮へ。ここへ来れた事に感謝をし、世界の平和と安寧を祈願して参りました。
ここ神宮は、私的な欲に対する参拝ではなく感謝する場だそうです。
伊勢には神宮も含め神社が125カ所あるそうです。
さすがに全ては参拝出来なそうですね。。。
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さて、旅といえばもう一つの楽しみでもある「食」。
伊勢といえば有名なのが「赤福もち」や「伊勢エビ」ですが、僕はこれらには興味ありません。
興味あったのはコレ。
極太でフワフワした柔らかいうどんに、カツオ出汁が効いたちょっと甘めのたまり醤油、それに九条ネギを合わせたシンプルな伊勢うどん。
これが安くてしかも美味しいのです。
地元伊勢の方達は「あまり好んでは食べないよ」とおっしゃってましたが、僕はバッチリハマりました(笑)
そしてもう一つがコレ。
これは夜に訪れたバーのマスターお奨めの逸品。
名前の通りサメです。サメの干物なのですが、サメを棒に干して垂れ下がっている姿から「さめたれ」と名が付いたそうです。
サメといえばアンモニア臭がありあまり好きではなかったのですが、この「さめたれ」は全くそれがなく、むしろ噛めば噛む程甘みが広がってきてお酒に合う合う!
おかげで素晴らしい夜になりました(笑)
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内宮に向かう参道には「おかげ横丁」があり、ここは歩いているだけでもノスタルジックな気分にさせられます。
「伊勢にゆきたい 伊勢路がみたい せめて一生に一度でも」と、
昔、命がけで伊勢をめざしやってきた参拝者たちを手厚くもてなした伊勢の人々。
おかげ横丁はそんな昔風情を再現した場所だそうです。
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今回初めてのお伊勢参りをしたわけですが、僕は神道でもなければ宗教信者でもありません。
しかし、神宮に来てわかったのは自分は日本人なんだということです。
理由はわかりません。でもはっきりと自覚出来たのがとても不思議です。
「心地よい場所」「素直になれる場所」
この感覚が、ここ伊勢の神宮にはありました。
また良い旅が出来ました。